看護知識・レシピ

抗がん剤治療を始める前の疑問について

今回は、母が抗がん剤治療を始める前に思っていた疑問と、経験後に知ったことを記事にします。また、看護師としても伝えらえることがあれば、記載したいと思います。できるだけ写真付きで、説明しますね。※あくまでも、個人の経験に基づいて記載していますので、ご了承ください。

Q1.抗がん剤(フルオロウラシル)の投薬は46時間かかるため、母の病院では小さいポンプで投薬しながら帰宅します。そのポンプの大きさはどのくらいのものなのか?

➤ ポンプのサイズは、長辺約20㎝のもの。針の穿刺部(左の写真の楕円のところ)から管でつながっており、看護師さんがポンプをメッシュ素材の巾着に入れて、首から下げられるようにしてくれました。首から下げて、持ち歩きながら過ごしています。自宅では、汗でや摩擦で固定のテープが剝がれていないか、着替えの時に管が突っ張り針が抜けそうになっていないかを注意しています。

白い楕円形のものが針(ポートの上穿刺している写真)

持続的に入れている腕の点滴ルートは、シリコン製のものを留置しています。ポート針の場合はシリコンではなく、専用の針を留置しています。腕や肩など激しく動かすと、痛みはあるそうです。

ご覧の通り、防水テープでしっかりと固定いています。

Q2.抗がん剤を投薬しながら、46時間どうやって過ごすのか?

➤ 母は、昼夜ともに、メッシュの巾着を首から下げています。寝る時は、無意識に管が突っ張ることが考えられるため、やはり巾着を首から下げることがベストだと判断し、そうしています。ちなみに1クール目の看護師さんは、巾着のひもをそのままの長さで首から下げるようにしてくれました。しかし2クール目の看護師さんは、巾着のひもを二重に重ねて短めの長さにして、首から下げてくれました。母は小柄なので、ひもの長さが短い方が管がぶらぶらせず、過ごしやすかったと言っていました。小柄の方は試してみても良いと思います。

巾着のひもは、そのままの長さ
巾着のひもを二重に重ねて、短めの長さ

Q3.ポンプの中身は本当に減っているのか?

➤ 母は心配に思いしきりに、ポンプの残量が減っているのか聞いていました。ポンプを見て頂くと、1-10など数字の目盛りが載っています。その目盛りどこかに、押し子があり残量を目視確認できます。投薬はじめには、目盛りの多い方に押し子があり、時間が経過すると押し子が少しずつ残量の少ない方へ移動していきます。目視で確認できるので、気になる場合はご参考にしていみてください。

※ あくまでもイメージ図ですので、相違点はご了承下さい。

このメーカーは、矢印の位置が押し子の位置になります。押し子が刺す位置を見て、残量がわかる仕組みになっています。

Q4.CVポートより投薬しているが、針を刺すときは痛くないのか?

➤ CVポートに針を刺すときは、採血などで刺すときと同じ痛みがあるそうです。腕から点滴を刺すときとの違いは、血管が逃げてしまったり、なかなか入らないということが基本的にないことです。CVポートは、既に血管に管を埋め込んでいるため、異常がない限りは、ポートに穿刺するだけで血管を探す必要はありません。

Q5.CVポートの針を抜くときは、痛みはないのか?

➤ やや痛みはあります。針を刺した状態で、2日以上過ごしているため、抜くことで穿刺部が軽くなり、楽になるとのことです。

Q6.抗がん剤投薬中や針を抜いたあとは、CVポート周辺は、痛みや違和感、腫れなどないのか?

➤ 投薬中から針を抜いた数日後まで、穿刺部と右首~鎖骨周辺が、うっすら腫れている感じがありました。針を刺している間は、右腕周辺をかばうため、筋肉痛のような痛みも訴えていました。数日で良くなりました。

※明らかに腫れていたり、激しい痛みがある場合は、薬液が血管外に漏れていることが考えられます。直ちに対処が必要な場合がありますので、かかりつけの病院へ相談してください。

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